「激安断熱フィルム」の落とし穴
現在流通しているメーカー品の車用スモークフィルムは、どのフィルムを選んでも「UVカット率99%」はあたりまえですが、ご存知の通り、それに「断熱効果を持たせたスモークフィルム」も存在します。
勿論、断熱効果を併せ持つゆえUVカットだけのフィルムより施工価格は高くなるのですが、当店においては8割以上の方が断熱タイプのスモークフィルムを選ばれます。
現在、どの専門店においてもUVカットタイプのスモークフィルムより、価格は高くても断熱効果を併せ持ったスモークフィルムが人気なのですが近頃、「ただのUVカットフィルムを断熱フィルムと称して激安価格で施工しているお店」
を見かけます。
「なぜそんな詐欺まがいのことが許されるのか」と思われるでしょうが、実は、どのUVカットフィルムにも”多少の断熱効果”はあります。
ですが、その断熱効果はあくまで”おまけ程度”です。
それを「断熱効果のあるスモークフィルム」として施工しているのです。
広い意味で解釈すれば、間違いではありませんが、それを言うなら、”食品用のラップフィルム”にだって断熱効果はあります。
”本物の断熱フィルム”の断熱効果を「100」とすると、UVカットフィルムのおまけ程度の断熱効果は「10~20」です。
これでは「断熱フィルム」とは、到底言えません。
断熱フィルムの施工価格が激安な専門店の全てが、「ただのUVカットフィルムを断熱フィルムと称して施工している」とは限りませんが、そのお店が使用するフィルムのメーカー、種類、品番等を訊いてネット等で調べてから施工を依頼されるのが良いかと思います。
一例として、IKC社「ルミクールSD」リンテック社「ウィンコスGYシリーズ」(旧サンマイルド)は、「断熱フィルム」ではありません。
「おまけ程度の断熱効果があるUVカットフィルム」です。
「激安カット済カーフィルム」の落とし穴
当HPをご覧の皆様は、専門店でのフィルム施工を検討されている方が殆どだと思いますが、「カーフィルムは安いにこしたことはない」と考える方もいるかと思います。
しかし、”安いフィルムほど高くつく”のが現実です。
まず量販店、ネット等で販売されている、安価な「カット済みカーフィルム」は、優良な専門店が扱うようなメーカー品のフィルムのように「ハードコート処理」が施されていないので、非常にキズ付き易く、拭くたびにキズが付き視界が悪くなります。
それに、メーカー品のフィルムは5年経っても殆ど”褪色”しないのに比べ、安価なフィルムは、1~2年で色が薄くなり変色し始めます。
これは、メーカー品のようにフィルム自体に着色している、いわゆる「原着」ではなく、糊を着色してフィルムに色を付けているからです。
さらにフィルム自体の厚みが薄いため、折れやすく、糊の層も薄いので、小さなゴミの混入でも気泡がすぐできてしまいます。
たとえキレイに貼れたとしても、剥がれやすく、熱によるフィルム伸縮の繰り返しや、安価な糊の使用による化学変化により、バブリング(大きな気泡だらけになる状態)が短期間のうちに起きてしまうことが多くあります。
バブリングが起こると、見栄えが悪くなるばかりか、視界が悪くなり、運転に支障きたします。そうなると、もうフィルムを剥がすしかありません。
ですがバブリングが起こったフィルムは、そう簡単には剥がれません。
下手に剥がすと、ガラスに埋め込まれた電熱線ごと剥がれてしまいます。
自身でキレイに剥がすには、特殊工具と特殊溶液と根気が必要となります。
専門店に依頼すると、剥がし代だけで¥20.000以上かかる場合もあります。
結局”あとあと高くつく”のが「カット済みカーフィルム」と言えます。
細かいことは気にしない、長く乗らない、とにかく安くフィルムを貼りたい、という方には、「カット済みカーフィルム」で良いのかもしれませんが、大事に長く乗る車であれば、やはり「専門店」でのフィルム施工が一番です。